開催日:2011年11月16日(水)
テーマ:「どうなる2012年国内不動産投資市場~グローバル市場と比較しつつ」
講師:小夫孝太郎(おぶ・こうたろう)氏
ドイツ証券 不動産投資銀行部ディレクター、RREEF(リーフ)日本リサーチヘッド
場 所:
Cafe & Dining SCENE(シーン)
第30回不動産金融塾は、ドイツ証券 不動産投資銀行部ディレクター、RREEF(リーフ)日本リサーチヘッド 小夫孝太郎(おぶ・こうたろう)氏をお招きして、「どうなる2012年国内不動産投資市場~グローバル市場と比較しつつ」というテーマでお話いただきました。
小夫孝太郎氏は、様々な指標を駆使して、論理的かつ斬新なマクロ分析をされることでは定評があり、今回も参加者一同異口同音に「目から鱗が落ちた」と感想を抱きました。。
日本市場のデータに、海外市場の動向を重ねあわせて将来予測をするという分析も説得力のあるものでした。
さまざまな切り口でお話をしてくださいましたが、気になる情報の一つとして挙げられたのが、日本からのアウトバウンドの投資の少なさです。
欧米諸国と比べるまでもなく、アジア各国にも後塵を拝し、世界で20位程度。
日本の投資市場の規模、不動産以外もあわせた投資資金の運用額の大きさを考えると今後その分野に大きな伸びシロがあるという示唆をしたいただいたように思います。
日本の不動産評価にはグローバルスタンダードと比較して一つ大きく欠落している指標があるというご指摘にも納得でした。
「取引単価」
取引価格を単純に延床面積で除したもので、世界では取引単価が非常に重要視されているのに日本ではほとんど取り上げられない不思議を問題提起されていました。
また不動産投資は、「総合リターン」(キャピタルリターンとインカムリターンを足したもの)の検証をすべしというご指摘もぐうの音も出ないご指摘でした。
とにかく不動産金融塾の第30回を飾るにふさわしい素晴らし講演内容でした。
このようなコンテンツを惜しみもなくご提供くださった小夫孝太郎氏に深く感謝申し上げます。
今回は忘年会も兼ね、50名以上集まった参加者の皆様もいつも以上の盛り上がりを見せました。
小夫孝太郎氏と参加者の皆様の今後のご多幸とますますのご発展を心より祈念いたします。
なお、今回の収益112,500円は、日本赤十字社をとおして大震災復興のための義援金として寄付いたしましたの併せてご報告いたします。